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福岡でCloudとかBlockchainとか。

vulnerability

Bitcoin Core v22.0未満に存在したブロック遅延バグの開示

Optechのニュースレターに掲載されていた、Delving Bitcoinフォーラムで開示されたBitcoin Core v22.0より前のバージョンに存在したブロック遅延攻撃を可能にする脆弱性↓ https://delvingbitcoin.org/t/block-stalling-issue-in-core-prior-to-v22-0/499 脆…

btcdで発見された相対的タイムロックのコンセンサスバグ

先日、Delving Bitcoinで開示された、btcdで発見された相対的タイムロックのコンセンサスバグについて↓ https://delvingbitcoin.org/t/disclosure-btcd-consensus-bugs-due-to-usage-of-signed-transaction-version/455 相対的タイムロック トランザクション…

CLN v23.02〜v23.05.2に影響したDoS脆弱性

Core Lightnig v23.02〜v23.05.2に影響した脆弱性について、最近内容が開示された↓ DoS disclosure: Channel open race in CLN - Implementation - Delving Bitcoin ので、内容を確認してみる。詳細は報告者のブログ記事で説明されている↓ morehouse.github.…

LND v0.14.0とv0.15.0で修正された2つの脆弱性

最近、過去(2021年)のLND実装のサービス拒否の脆弱性が公開されてたので見てみる↓ Denial-of-service bugs in LND's channel update gossip handling - Implementation - Delving Bitcoin (最近は、Delving Bitcoinフォーラムでの議論も増えてるっぽい。…

GG18/20で発見された脆弱性CVE-2023-33241

GG18のプロトコルについて、ざっと確認したので↓ techmedia-think.hatenablog.com 秘密鍵を抽出できるという脆弱性CVE-2023-33241の内容について見ていく。ペーパーは↓ https://eprint.iacr.org/2023/1234.pdf 攻撃を成功するためには、攻撃者は署名プロセス…

Fiat-Shamir変換の安全でない適用による脆弱性Frozen Heart

最近公開された、Fiat-Shamir変換を正しく適用できていないプロトコルや実装において、証明システムの偽造が可能になる脆弱性「Frozen Heart」について↓ blog.trailofbits.com Fiat-Shamir変換とは? Fiat-Shamir変換は、証明システムを非対話型にするために…

Dust limitを悪用したLightningプロトコルの脆弱性の開示

LNの実装に影響を与える仕様レベルの脆弱性が公開されていたので内容を見てみよう↓ [Lightning-dev] Full Disclosure: CVE-2021-41591/ CVE-2021-41592 / CVE-2021-41593 "Dust HTLC Exposure Considered Harmful" 前提 まず、脆弱性の内容を理解するために…

lndが公開した2つの脆弱性CVE-2020-26895とCVE-2020-26896

先日lndに脆弱性が含まれているということで修正版のアナウンスがされていたけど、その内容が公開された↓ CVE-2020-26895: LND Low-S Tx-Relay Standardness https://lists.linuxfoundation.org/pipermail/lightning-dev/2020-October/002858.html CVE-2020-…

DoS攻撃を可能にする脆弱性CVE-2018-17145とBitcoin Coreの脆弱性の内容と対応

最近公開された、2018年のBitcoin Coreに存在していた脆弱性に関するペーパー↓ https://invdos.net/paper/CVE-2018-17145.pdf この脆弱性はもともとJavaScriptで実装されたBitcoinのノード実装の1つであるBcoinで発見されたもので、攻撃方法は同じでも、Bco…

GrinのPoWアルゴリズムCuckoo cycleとその実装の脆弱性CVE-2020-15899

最近公開されたGrinの脆弱性CVE-2020-15899↓について見てみる。 https://github.com/mimblewimble/grin-security/blob/master/CVEs/CVE-2020-15899.md Cuckoo cycle GrinはDual Proof of Workという仕組みを採用している。これは1つはASICフレンドリーなPoW…

Ethereumのノード探索の仕組みとエクリプス攻撃とその対策

EthereumのP2Pネットワークまわりの仕様について、まずノード探索の仕組みについて理解する。 Ethereumのノード探索の仕組み Ethereumは分散ハッシュテーブル(DHT)の一種であるKademliaをベースにしたノード検出プロトコルを実装している(Kademlia自体は…

Segwit Bugとは何なのか?

Segwit Bugというタイトルでニュースが出ており decrypt.co Trezorでも脆弱性対応のパッチが公開されていた↓ https://blog.trezor.io/details-of-firmware-updates-for-trezor-one-version-1-9-1-and-trezor-model-t-version-2-3-1-1eba8f60f2dd ので、どん…

CVE-2017-12842とトランザクションサイズ

こないだのBitcoin Optechのニュースレターで取り上げられていたトランザクションサイズに関するトピックについて↓、本筋とは直接関係ないけど2017年に発見された脆弱性CVE-2017-12842について触れられていたので、どういった脆弱性だったのか見てみる。 bit…

Grinで発見された脆弱性CVE-2020-6638の内容

ちょっと前にGrinで発表された脆弱性CVE-2020-6638↓の内容について見てみる。 https://github.com/mimblewimble/grin-security/blob/master/CVEs/CVE-2020-6638.md Grinの構成要素 具体的な脆弱性の解説の前に、Grinの構成要素について抑えておく↓ Pedersen …

2017年に起きたMoneroのキーイメージを細工したコイン無限生成の脆弱性の内容

2017年2月に発覚したMonero(正確にはCryptoNoteのプロトコルを採用している暗号通貨)でコインを無限生成できる脆弱性について、原因が曲線の特性に起因するもので興味深かったので調べてみた。 ww.getmonero.org この脆弱性自体は実際にMoneroでは悪用され…